Concert Impression

2022年11月23日

宝くじ おしゃべり音楽館 宗像ユリックス公演

楽屋に向かう廊下にあったホワイトボードに、こんな粋な計らいが...。きっと素晴らしく良いセンスのスタッフが居られるのでしょうね。リハ前から嬉しい顔にしてもらえたという嬉しい1本でした。ありがとうございました。

2022年9月3日

新日本フィルハーモニー交響楽団 南こうせつ meets 新日本フィル

まさかこんな日が来るとは...、そんな不思議な思いで迎えた1本でした。南さんとは音楽番組でも何度もお会いしていますし、

佐賀県の吉野ヶ里遺跡での壮大な野外コンサートでもご一緒した事がありました。

しかし、私の一番の思い出は、南さんが全日本歌謡選手権に出られた時の放送をリアルタイムで見ていた事。当時、私は田舎の中学生でした。

放送から50年以上にもなるというのに、なぜか南さんが出場された時の番組映像がフォトメモリーとして脳裏に焼き付いているのです。

周り盆の様なステージだったかなぁ。そんな白黒テレビ(実家は物持ちが良くて...)での一コマを良く覚えているは、

南高節という名前も心に引っかかっていたのかも知れません。そんな南さんとこんな晴れがましいステージに立つ日が来るとは、

50年前の私はもちろん、一体誰が想像したでしょうか。人の出会いは本当に不思議なものだと思います。

南さんがどれほどの気持ちで音楽に向かっておられるか、リハーサルでの出来事を少しお話ししましょう。

名作「神田川」の2節目にバイオリン・セクションが、静かに単音を延ばしている部分があるのですが、

歌い終わってから「気持ちいい!!。この幸せな気分をもう一度味わってみたい」と、何千回も歌っている曲を再度返したのです。

その言葉をそのまま信じて良いのか、それとも「もっと歌詞に合う感じで...」と思っておられたのか、今でも私には分かりません。

もちろんその時点でオケの演奏は問題無いどころか素晴らしいものでした。しかしリハを返した事によって、

オケはよりその部分に注意を払ったはずです。人心掌握かくあるべきと言ったところでしょうか。どちらにしても見事なものでした。

そして、南さんのサポートメンバーの素晴らしい事。南さんバンドだけのリハーサルを見せてもらいましたが、

僅か3人で南さんの音楽世界の全てを網羅する見事さに脱帽しました。正に「必要十分条件」という言葉が浮かんで来ます。

編曲家は「どう、このハーモニーカッコ良いでしょ? 」という勉強を続けるのですが、故にオーバーアレンジになる事も良くあります。

「神田川」の単音の事といい、3人のサポートメンバーの事といい、帯にも襷にも丁度良い長さが必要なんだと言う事を教わった気がします。

2022年9月3日

新日本フィルハーモニー交響楽団 南こうせつ meets 新日本フィル

まさかこんな日が来るとは...、そんな不思議な思いで迎えた1本でした。南さんとは音楽番組でも何度もお会いしていますし、

佐賀県の吉野ヶ里遺跡での壮大な野外コンサートでもご一緒した事がありました。

しかし、私の一番の思い出は、南さんが全日本歌謡選手権に出られた時の放送をリアルタイムで見ていた事。当時、私は田舎の中学生でした。

放送から50年以上にもなるというのに、なぜか南さんが出場された時の番組映像がフォトメモリーとして脳裏に焼き付いているのです。

周り盆の様なステージだったかなぁ。そんな白黒テレビ(実家は物持ちが良くて...)での一コマを良く覚えているは、

南高節という名前も心に引っかかっていたのかも知れません。そんな南さんとこんな晴れがましいステージに立つ日が来るとは、

50年前の私はもちろん、一体誰が想像したでしょうか。人の出会いは本当に不思議なものだと思います。

南さんがどれほどの気持ちで音楽に向かっておられるか、リハーサルでの出来事を少しお話ししましょう。

名作「神田川」の2節目にバイオリン・セクションが、静かに単音を延ばしている部分があるのですが、

歌い終わってから「気持ちいい!!。この幸せな気分をもう一度味わってみたい」と、何千回も歌っている曲を再度返したのです。

その言葉をそのまま信じて良いのか、それとも「もっと歌詞に合う感じで...」と思っておられたのか、今でも私には分かりません。

もちろんその時点でオケの演奏は問題無いどころか素晴らしいものでした。しかしリハを返した事によって、

オケはよりその部分に注意を払ったはずです。人心掌握かくあるべきと言ったところでしょうか。どちらにしても見事なものでした。

そして、南さんのサポートメンバーの素晴らしい事。南さんバンドだけのリハーサルを見せてもらいましたが、

僅か3人で南さんの音楽世界の全てを網羅する見事さに脱帽しました。正に「必要十分条件」という言葉が浮かんで来ます。

編曲家は「どう、このハーモニーカッコ良いでしょ? 」という勉強を続けるのですが、故にオーバーアレンジになる事も良くあります。

「神田川」の単音の事といい、3人のサポートメンバーの事といい、帯にも襷にも丁度良い長さが必要なんだと言う事を教わった気がします。

2022年7月3日

広響POPSコンサート 広響と出会って22年。広響POPSを引き継いで17年。音楽に「解」は無いと分かっているし、

コンサートは毎回魔物が棲むという正に「生もの」。

模索は続いているのだけど、これだけ嬉しい瞬間が訪れたのは「永年勤続賞というご褒美を貰ったのではないか」という気がします。

クラッシック音楽を日常とするオケ業界にあって、間違いなくアウトローの私を使い続けてくれたオケはもちろん、

広島FMそして中国電力のサポートが有ればこその17年。

そしてこの日のゲスト森崎ウィンさん。NHKの番組で出会って以来、これまでに交わした言葉は二言三言だけ。

だけど彼の歌唱力はもちろん、その所作からして私はラスベガスの舞台に立つウィンさんを想像して、この日の為の編曲をしていました。

Fly Me To The Moonでスタートすることを提案したのも、その絵が見えていたからこそに他ありません。

しかして彼のエンターテイメント性は?....。正に私の目論み通り、いや200%だったと言って良い。

本番後、夜半まで彼と痛飲し、お互いの生い立ちとこれまでの活動、そして夢を語り合いました。

音楽は言葉無くとも本番の向こうが見えるという事を確認したコンサートでした。

マックス・スタイナーがヨーロッパを追われアメリカに移民したが故に出逢った「風と共に去りぬ」という大作品。

日本に移り住んだウィンさんの未来がマックス・スタイナーと同じで有るようにと、心から願った昨夜でした。

2022年4月21日

新日本フィルハーモニー交響楽団による、東京東信用金庫入社式コンサート。

フレッシュマン達の「入社をお祝いし、そして輝かしい未来を祈念する」という大変意義深いコンサートで、演奏する側も全力投球でした。

中でも新日フィルの名手達、フルートセクション; 渡辺泰・野口みお・野津雄太、クラリネット; マルコス・ペレス・ミランダ

そしてコンサートマスターの西江辰郎 、皆さんのソロは特筆すべきものがありました。

周りとの調和を尊ぶことが優先されるオーケストラという組織にあって、これだけソリストとしての傑出した才能が揃うオケは珍しい!。

ともすれば「全体で1つのオケ」として見られがちな演奏形態ですが、このオケは個々の顔の見えるオケと言って良いと思います。

どうぞ、新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会においで下さい。

2022年2月28-3月1日

NHK「映画音楽はすばらしい Vol.4」の収録も今回で4回目を迎えました。

新日本フィルハーモニー交響楽団の素晴らしい演奏と相まって、ある意味、完成形を見た様な気がします。

またゲストのみなさんの才能はもちろん、その努力の素晴らしいこと。若者達の大活躍は特記ものです。

放送前の版権クリアが大変で、スタッフはギリギリまでの交渉を余儀なくされるというこの番組、

正にNHKでなければ出来得ない番組と思いますし、ぜひ、続いて欲しい番組の一つだと思います。

ゲスト: 彩吹真央 生田絵梨花 ウエンツ瑛士 久保史緒里(乃木坂46)クリス・ハート GLIM SPANKY 

平原綾香 宮澤エマ 山本耕史 ルイス・バジェ(Trp.) 小原孝(P.f.) 他。

2021年12月9日 布施明 meets 新日本フィルハーモニー交響楽団

布施さんとニューヨークで「まほろばの国」の打ち合わせをしてから奇しくも丸2年。「第2の国歌と言える曲を作ろう」と頂いたお題から、インスト曲としても使えるスケールの大きな曲を書いてみましたが、布施さんが付けて下さった歌詞はメロディーの意図を隅々まで汲んであるのみならず、想像以上に大きな世界観を持つものでした。

「第2の国歌」に相応しい品格を保つ為に、決してフックのあるメロディーを持つとか、キャッチーな言葉の連呼がある曲ではありません。しかも展開、転調していることからテレビサイズと呼ばれる2分40秒前後に切ることも不可能という、いわば流行歌に必要とされる要素をすべて排している曲なのです。が、すべて私たちの心が決めたままの歌詞でありメロディーであると言えます。

この日の歌唱そして演奏は、正にこの曲の持つ世界観そしてスケールを具現化したものだと思います。会場でも申しましたが、布施さんとファンの皆さまとがコンサートを重ねて行くうちに、この曲を育てて下さったことを強く感じた本番でした。

また、50年という歴史の力はもちろん、素晴らしい理解力とパワーで支えて下さった新日本フィルのメンバーの熱演に感謝する次第です。

2021年11月8-9日 の2日間にわたり、東京フィルハーモニー交響楽団とNHK「映画音楽はすばらしい! Ⅲ」の収録をしました。

映画史に輝く数々のメロディーを、名シーンと共に、豪華アーティストの歌声と極上のオーケストラサウンドでお届けする「フィルムコンサート」の3回目。

現在の日本を代表するボーカリストの素晴らしい歌唱はもちろん、オケとスタジオマンの競演などとても良い内容になったかと思います。

出演は、井上芳雄、海宝直人、崑夏美、中川晃教、濱田めぐみ、平野綾、森崎ウィン、ルイス・バジェ(Trp.)、庵原良司(T.Sax.)、塩谷哲(P.f.)他。

放送は、BSプレミアム 2021年12月27日(月)午後9:00~10:29 です。ぜひご覧下さい。

https://www.nhk.jp/p/ts/V7Z8YMLJN6/

2021年8月5日 東京佼成ウインドオーケストラとの普門チャリティーコンサート。本番に向かって集中を高めてくる、原浩介(Cla.)、今村岳志、石村源海、佐藤敬一郎(Trb.)、つづらのあつし(T.Sax.)ソリスト達の好演を存分にお楽しみ頂けたものと思います。

そして歌姫・渡辺真知子さん。私がオーケストラによるポップスコンサートを始めた時の第1番目のゲストとして出演して下さって以後、多くのコンサートでステージを彩って下さいました。みんなの心を温かくしてしまう歌声は、ともすればメンタルがささくれがちなこの時代に「生きる喜びを再確認させてくれる」そんな存在でした。真知子さんありがとう。早く「打ち上げ」の出来る日が来る事を願って....。

2021年10月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団 創立50周年記念 星に願いを 〜親から子へ聴かせたい名曲 〜

ご来場下さいましたお客様、お楽しみ頂けましたでしょうか。暖かなオケの雰囲気と相まって、クラウン麻里子の愉快なパフォーマンス。

クラウンは権力大嫌い!。そして棒振りという、一見権力の象徴として見えがちな仕事をしている私も権力大嫌い。

1つのコンサートを通して「棒を振ってみたい」と思い続けるクラウンが、「指揮者の棒を奪い取って、オケを振り始めてしまう...」という、

チャップリンを彷彿させるストーリーでお楽しみ頂きました。

ニューヨークに戻ったクラウン麻里子はすぐにパフォーマンスを始めていますので、 Twitter等、彼女のS.N.S.でチェックしてみて下さい。

彼女はアメリカでもオケとクラウンというジャンルを確立する様な気がします。

そして何よりこのコンサートを子供達にプレゼントして下さいました「ひがしんグループ」の皆さま、

そして創立50周年記念という言わば節目のコンサートに呼んで下さった、新日本フィルのスタッフに感謝する次第です。

2021年10月9日 生放送のNHKうたコンで、敬愛してやまない歌手の布施明さんが「まほろばの国」を歌唱され、

「日本人よ、今こそ奮え!、奮い立て!」という渾身のメッセージに思わず涙してしまいました。

この曲の企画は2年前の2019年暮れのこと。

「来年はオリンピックイヤーでもあるし、国歌というに相応しい曲を書いてみない?。私が詞を書くから...」という、

布施さんの申し出に心が震えました。

当初はオリンピックに向かっての讃歌であり国歌であるというコンセプトでしたが、途中で襲い掛かってきたコロナ禍により、

すべての同胞に対しての応援歌に変貌していったように感じます。

禍根は収束しつつある様に見えますが、まだまだスッキリした未来が見えず心晴れない今こそ、

布施さんの心からのメッセージを皆さんにお聞き頂きたくご案内いたします。

「まほろばの国」 作詞:布施明 作曲:藤野浩一 編曲:桑野聖

《通常盤:55th ANNIVERSARY SPECIAL ALBUM》《限定盤:陽はまた君を照らすよ AKIRA FUSE 55th Luxury Box》


2021年9月25日 Energia2021広響POPSコンサート。

気が付けば、私が振り始めて15回目を迎えたこのコンサートシリーズ。今年のプログラムの隠しタイトルは「私が憧れたアメリカ」。

ボストン・ポップスやシンシナティ・ポップス、そしてニューヨーク・ポップスの響きを、何とか日本でも表現できないものかと、25年前から手探りで始めたポップス・オーケストラ。この日の広響の素晴らしさたるや、涙が出るほど!!。スター・プレーヤーの多いこのオケのお陰で、日本におけるポップスオケの1つの回答を見た様な気がします。コンサートを飾ってくれた ソリスト達。Trb.清澄貴之、Vln.三上亮、Cello.マーティン・スタンツェライトの見事なまでの歌心。私自身が大変幸せな時間を過ごしたのです。

そしてゲスト・ボーカルの藤澤ノリマサ。彼と出会って10年余り。これほどオーケストラとの抜き差しの出来る歌手を見たことがありません。歌手としての能力はもちろんですが、私は作家としての彼に大変興味を持っていました。それが10年を経た今、大きくそして見事なまでに開花していたのです。この日のお客様は大変な名演に出会われたこと間違いありません。